一般的なサラリーマンは、一度に高額な資金を株式投資に回すことができません。
かといって、公的年金の維持に不安があるため、定年後の生活資金を投資で稼ぎたいと思っている人が少なくありません。
そんな人にふさわしい投資手段が株式累積投資「るいとう」です。
るいとうとは
るいとうは積立方式になっており、毎月一定の金額でもって同じ株式を購入し続けます。月々1万円という少額から始められるため、当座の資金が少ない人でも投資が可能です。
なお、一定金額で同じ株式を購入するため、金額に応じて小数点以下の株式単位でも購入するようになります。購入当初は単元未満株になるため、株式の名義は証券会社になっており、単元株になった時点で投資家の名義に変わります。
るいとうの特徴には以下のことが挙げられます。
・ドルコスト平均法による購入
・配当金は自動的に次回の買付資金に移行
・高い手数料
ドルコスト平均法による購入
るいとうの一番の特徴は、ドルコスト平均法によって株式が購入されることです。るいとうは決まった金額を買い続けるため、必然的に「ドルコスト平均法」における投資効果が得られます。
ドルコスト平均法の最大のメリットは、商品の平均単価が下がることです。一定金額で購入するため、株価の高い時は少い株式数、株価の低い時は多い株式数を購入することになり、結果的に1株の単価が下がります。
例えば、以下の株価の時に、毎月10株という「一定数」の株式を購入したとします。
・1ヶ月目:12,000円(8.3)
・2ヶ月目:10,000円(10.0)
・3ヶ月目:9,000円(11.1)
・4ヶ月目:11,000円(9.1)
トータルでは、40株(10株×4回)に対して420,000円の資金を使うため、平均単価は10,500円になります。一方、ドルコスト平均法で毎月10万円という「一定金額」で積立てた場合は、40万円の資金で38.5株(カッコ内の株式数)を購入するため、平均単価は10,389円です。
ドルコスト平均法の場合は平均単価が下がるため、株式相場が下降した場合に含み損を抑えることができます。また、株価が反発した場合は、早い段階で含み損が解消します。ドルコスト平均法はその特徴から、短期に高額な利益を狙うことはできませんが、長期的に安定した利益を求めるには最適な投資法になります。
なお、るいとうでは、毎月一定の日に一定の金額の成行注文が自動的に出されます。
るいとうのデメリット
るいとうのデメリットとしては以下のことがあります。
・配当金は自動的に次回の買付資金に移行
るいとうは配当金が給付されるものの、その金額が自動的に毎月の積立金に合算され、新たな株式の購入資金に回されることになります。つまり、配当金を手元に受取ることができません。
・高い手数料
るいとうでは、売買手数料の他に、委託手数料や口座管理料などの費用がかかります。折角、少ない資金で投資しているのに、無駄に資金を消耗することになります。